研修員スピーチ

2023年度 品質・生産性向上(ベーシック・カイゼン)(A) new!
〜Sabrinaさんの謝辞〜

2023.11.22 閉講式

研修員:Ms. ROMANOS SILVA Sabrina (ウルグアイから参加)

2023年10月9日から11月23日までの46日間に渡り、中南米地域の6カ国(ボリビア、ブラジル、コロンビア、キューバ、エクアドル、ウルグアイ)から9名の研修員が北九州のJICA九州に集まり、品質及び生産性の向上に関する研修が実施されました。

閉講式で謝辞を述べるSabrinaさん


閉講式終了後、関係者一同で記念撮影
本日、私はカイゼン研修グループを代表してここに立っております。私たちはそれぞれ異なる背景を持った様々な南米の国から来たグループでしたが、初日からまるで昔からの知り合いのように打ち解けることができました。そのおかげで、日本滞在中の様々なチャレンジも、容易に乗り越えることができました。

最初に、研修に関わってくださった関係者の皆さまに感謝の意を申し上げたいと思います。
•私たちのアクションをより効果的なものにするための経験、知識を惜しみなく共有し、アドバイスしてくださった講師の方々。その揺るぎないご献身に心から感謝しています。
•視察先の企業の皆さま方は、研修中の私たちを受け入れてくださり、その専門知識、事業内容、方法論、そしてツールを我々が適用できるように、その見識を共有してくれました。
•JICAのスタッフの方々は、その親切さと心のこもった対応のお陰で、我々は皆、このセンターでくつろぐことができました。細部にまで気を配り、私たちの名前を覚えてくれて、いつも笑顔で私たちの心配事に対処してくれました。サービスに対する彼らの揺るぎない献身は、忘れがたい印象となり残っています。
•オフィサーの加藤さんは、私たちの滞在のあらゆる面で常に関わってくれました。
•山本さんはいつも励ましの言葉をかけてくれました。とても気難しそうな雰囲気とは裏腹に、いつも私たちのポテンシャルを最大限に引き出そうとご尽力くださったことは明らかでよく伝わってきました。
•波多野さんは、私たちの言葉を通訳してくださり、私たちの心配ごとを理解しようと努力してくださり、温かく親切にしてくださいました。そのケアとサポート、無限の笑顔、そしてユーモアに感謝します。
•鳥飼さんは寛大な方で、現役をご引退されていらっしゃるにも関わらず、その知恵を分かち合い続けてくださいました。私たちは鳥飼さんのご指導、絶え間ないフィードバック、そして貴重なアドバイスに大変感謝しています。その専門知識だけでなく、いつも冗談で私達を笑わせてくれました。そのお人柄、私達は大変尊敬しています。


研修先見学後の集合写真
来日時、私たちは皆、この機会を与えていただいたことに深く感謝し、このチャレンジに全力を尽くすことを心に誓いました。コースのこと、他の研修員のこと、日本を理解すること、日本の文化、言葉の難しさ、JICA九州での滞在、講師の方々との関係、日々の生活について、最初はあらゆることが不安で緊張し、興奮していました。
ただオリエンテーションで温かく迎えてくださったおかげで、研修中のあらゆる機会を受け入れることができましたし、一瞬たりとも見逃したくない時間ばかりでした。

日本滞在中、私たちは仕事、研修での学び、研修以外の余暇を両立しながらの生活スタイル・リズムに適応していくことに尽力しました。私たちは日本文化について学び、その優しさ、サービス精神、細部への気配り、あらゆる物への気遣いを体感しました。また、おいしい食べ物や飲み物も堪能しました。大阪が大好きになりました。


研修風景1
私たちは、大いなる利益をもたらすコミュニティでの一体感と共感を深く体感しました。
チームワークによって困難からうまく立ち上がることができることを実感しながら過ごした日々は、深く心に残っています。

日本の方法論と労働倫理も十分に理解できました。そしてそれは、日本とは正反対の文化を持つ私たちの国でも再現できるのだということを表しています。
さまざまな企業を訪問することで、他の方法では決して得られなかったであろう洞察力を得ることができましたし、マネージメントにおける安全・品質管理へのコミットメント、製品の卓越性を理解し、従業員一人ひとりの参加と関与を促すことで、労働者のモチベーションを高めていることを知ることができました。大企業と中小企業が連携することで、どれだけ質の高い仕事を実現し、それぞれの規模や課題に関係なく卓越した成果を上げることができるかも学ぶことができました。

私たちは、長期的計画という視点、そしてたとえ新しく始めることになったとしても事業を再構築する能力を学ぶことができました。私たちは、自動化設備と人間が協働して働く形、雇用の安定の重要性、そして誰かを手放さなければならないことの辛さも学びました。


研修風景2
私達が持って帰りたいことがあります。それは、日本の人々の謙虚さ、そして日本が進歩してきたその歩みが証明しているように失敗を恐れずに向上しようとする強い気持ち、失敗したとしても、より多くの力と知恵を得て立ち上がるその姿勢です。

今、私達は、モノづくりの文化とカイゼンの方法論を広め、この共同体感覚をそれぞれの文化に適応させていくことにコミットしていくという大きなチャレンジに挑もうとしています。素晴らしい仲間や同僚と新たな絆を築き、経験を分かち合い、力を合わせて可能性を最大限に引き出していく、まさに、この日本での美しい日々に私たちがやってきたことを実践していきたいと思っています。

出会った人々、心に刻まれた思い出、そして人間集団の形成。この30日間があっという間だったのは、私たちがこの経験を濃密に、多いに楽しみながら過ごすことができたからだと思っています。一生心に残る、信じられないような素晴らしい経験をさせてくれたJICAに限りない感謝を捧げます。


研修風景3
最後に、ここにいる友人たちへの言葉です。私を信頼し、今日ここに皆の代表として挨拶する機会をくれて本当にありがとう。最後のスピーチというこの大きな挑戦に対して、期待に応えられていたら良いなと思っています。多くの夢を抱いて日本にやってきましたが、ほぼ全ての場面において、それは私の期待を上回るものでした。この素晴らしい旅の同行者になってくれてありがとう。皆と離れるのはとても寂しいです。ここにいる皆さん一人ひとり、そして日本は私の心の中に永遠にあり続けます。