研修員スピーチ

2023年度 持続的な都市開発のための都市経営(B) new!
〜Fiorellaさんの謝辞〜

2024.2.5 閉講式

研修員:Ms. Contreras Chahinian Fiorella (ウルグアイから参加)

2024年1月15日から2月6日までの3週間に渡り、中南米地域の7カ国(ブラジル、コロンビア、キューバ、エクアドル、メキシコ、ペルー、ウルグアイ)から7名の研修員が北九州のJICA九州に集まり、都市経営に関する研修が実施されました。

閉講式で謝辞を述べるFiorellaさん


閉講式終了後、関係者一同で記念撮影
皆様
 最初に、私達は、JICA及び私達を迎え入れて下さった全ての方々にそれぞれ心からの感謝を申し上げます。特に、JICA九州 次長の山口様、KITA常務理事・研修部長の北村様に対して御礼を申し上げます。また、ノゾミさん、イサさん、高崎さん、毎日長い時間、仕事の義務を超えた大きな情熱と人間的暖かさを持って私達と一緒に過ごして下さりありがとうございました。

 私達は、自国の政府とJICAに選抜され、研修に参加できたという幸運をかみしめております。研修以上に、間違いなくこの経験は、私達の仕事において大きな違いを際立たせるアカデミックであり実践的な経験でした。また、私達の街においても、そして最終的には市民においてもそうであることを願っております。


研修風景
 教えて頂いたケーススタディの量と質は、現在及び将来において私達の街について考え、計画する際に絶対的な参考ポイントとなります。私達が修得した基本的な前提として、北九州市の長期的なビジョンが持つ重要性、つまり計画期間における継続性について強調したく存じます。

 また、教えて頂いた政策には共通項があったことを強調致します。つまり、日常的な平凡な疑問点の存在です。それらは、小さな事のように思われますが、実際それこそが私達に感動を与えてくれたのです。時間厳守、上品さ、挨拶をする際のお辞儀、通りでは飲食しない事、タクシー運転手の制服、街中の清潔さ、公的・私的空間の清潔さ、トイレの清潔さ、障害者のアクセスのし易さ、子供達が公的空間を使いやすい事、個人カードの中にまである点字、利用者の為の技術の進歩、等、等。


研修先での写真1
 全てこのような事は「細かい事」ではありません。都市計画政策が成功する為のベースなのです。そして、その全てが、共通の利益の重要性についての文化、教育、意識付けの中で維持されているのです。つまり、私達は、都市計画政策を策定する為の根本的な2つの秘密について学びました。先ず、市民・学・官の参加と調整する事の重要性。二つ目は、謙虚さが必要という事です。巨大なプロジェクトを熱望するのではなく、小さな一歩を具体的にするという事です。エコタウンの川崎さんがおっしゃっていらしたように、「何か小さな事を生み出して、大きな事にしていく」ことをするべきなのです。


研修先での写真2
 我々も各自、自国へ大きな約束を持ち帰ります。「いかにそれに到達するか」を深堀するための責任をもって帰国したく思っています。
 中本さんが教えてくださった通り、私達独自の「カレーライス」のレシピーを書くという宿題と「市民に魚を釣って頂く」という責任を持ち帰ります。
 ブラジル、コロンビア、キューバ、エクアドル、メキシコ、ペルー、ウルグアイを代表して、「ムチャスグラシアス!」。