国際研修部トピックス

2019年度 「実践的電気電子技術者育成」コース
企業が求める人材の育成とは? −教育専門家の意識改革を図る−

2019年8月15日〜2019年10月10日

コースリーダー 植山 高次

北九州高専での交流回路実習では古い設備でも有効的な教育ができることを実感

本コースは一般大学、職業訓練大学の教師を主な対象とし、企業が求めるエンジニアを育成できる教育とは何か?を追及するコースです。

企業は何処に配置されても電気技術者として通用する柔軟な応用力を求めていて、その職場にぴったりな専門知識を求めているわけではありません。

その為に教育機関は電気電子技術者としての必須科目の本質を納得感を持って理解させることが重要で、講義の内容を工夫し、これを真に納得させる為の演習、実習、見学との組み合わせを適切に実施する必要があります。

本コースでは、私が基礎技術と考えるほとんどの科目を網羅し、これらを研修員にあるべき姿で教授し、教育の在り方を体得して貰うことを意図しています。


日鉄テクノロジーでの流体機器実習では実際のポンプでインバータによる省エネの原理を理解
その内容についてすべての研修員から「理論と実習の組合せが理想的」「研修員が抱えるあらゆる問題を解決してくれる」「短期間に修士課程並みの科目を適切な構成で網羅している」などの肯定的意見がありました。

ある研修員からは「2か月前に某国で同様なコースに参加したが、研修の質の上で、JICAコースは格段に優れていた」ということでした。

「学生に必要なのは、どの分野でも適応出来る本質的な知識である」「実習の目的は基礎理論について納得感を持って理解させることである」などほとんどの研修員に本コースの意図を理解した気づきがありました。

幸いコース設計のコンセプトが好感を持って受け入れられているので、大変励みになり、来年はますます良いコースにしたいと意を新たにしています。