理事長あいさつ
北九州国際技術協力協会
理事長 山本 郁也
2025年は、と言うか2025年も新型コロナによるパンデミック以来続くなんとなくモヤモヤとした世界の雰囲気を感じる一年であった。この数年間、海外における紛争に歯止めがかからないことになってきていることに不安を感じる人も多いと思う。コロナや国内で頻発する地震や豪雨などの自然災害により多くの被災者が出ているが、これらはある意味人知を越えたものでやむを得ないものであると言えるが、海外での紛争は明確に人災、それも国のリーダーが火種を作っているのだから始末に悪い。
数多くの国からはるばる日本で学ぶために来られる研修員の受入れが主たる業務であるKITAにとっても、このような海外の情勢には大なり小なり影響を受けることになる。ウクライナやパレスチナのように、紛争当事国や地域から来られる研修員の気持ちを考えればやるせないものがあるし、紛争地が拡大することによって、移動の航空機の経路も変更を余儀なくされることにもなり、リスクも増しつつある。しかし、最近ではAIの進歩によって安全な移動ルートの最適解も一瞬で得られる時代になってきているようで心強い。
AIと言えば、私の会社生活の間にも何回かのブームがあり、工場現場への応用を考えたことも
あったが、残念ながら実用化の壁は高いものだった。しかし、今回はかなり様相が異なるようだ。普段お付き合い?することの多い検索AIでも、20語程度の質問で原稿用紙1枚分くらいのご丁寧な回答がいただける。また言語の翻訳機能の進歩にも目覚ましいものがある。文章ならGoogle翻訳を使えば240以上の言語に対応できるらしいが、KITAの仕事においても、海外を相手にする以上外国語の翻訳は頻繁に発生するので、大いに活用させてもらっている。そして今最も注目しているのがAI同時通訳機能だ。KITAの研修では主に英語が使われるが、研修員が皆英語堪能と言うわけでもなく、もし研修に同時通訳機能が上手く活用できれば、より充実した研修成果を持って母国に帰ってもらえることになるかもしれない。ひいてはネイティブスピーカーが1億人程度しかいない日本語を使うわが国にとって大きなハンディ解消のチャンスにならないかと夢想する。
その余りに急速な進歩に恐れを抱いて各種の制限が検討されているAIであるが、毒薬と良薬は紙一重でもあるのは間違いなく、将来人間同士が戦うことが無くなるAI技術をAI自身に実現してもらいたいものである。欲にまみれた現世の人間には無理そうなので!
